クライシスマッピングレイヤーは、災害時の生活支援情報を地図上に可視化し、ユーザー間で共有するための機能です。このレイヤーでは、避難所や給水所の位置、トイレの設備、道路の通行状況、災害ごみの収集場所、入浴支援の情報、罹災証明書の申請場所、救援物資の配布地点など、被災者の生活再建に直結する多様な情報を収集・提供します。
※ 表示しているマップはサンプルです。実際の情報とは異なる場合があります。
サポーター会員は現在地から10km圏内の情報を投稿でき、必要に応じて詳細説明を追加することができます。誤った情報や古い情報は、ゲヒルンがレビューを行うとともに、サポーター同士でも修正や削除を行うことができます。
日本語で投稿された情報は英語に、英語で投稿された情報は日本語に自動翻訳されます。この双方向の翻訳システムは、言語の壁を超えた情報共有を実現し、国際的な災害支援や外国人居住者・訪日外国人等の安全確保にも役立つと考えています。
あらかじめ指定のポイントをウォッチすることで、そのポイントが更新された場合にプッシュ通知を受け取ることができます。
支援情報の更新通知や、投稿した情報の更新状況を把握したい場合にご活用いただけます。
東日本大震災を契機に、インターネットやソーシャルメディアは新しい情報伝達手段として注目を集めました。その後、スマートフォンの普及とともに災害が多発する日本において、多くの公的機関や報道機関がSNSで災害情報の提供を行うようになり、SNSを活用して災害情報を収集する人も多くなりましたが、近年、プラットフォームの変化によって、インプレッションや収益化を目的とした書き込みが爆発的に増え、情報空間が汚染されており、SNSで正しい情報を探し出すことが難しくなっています。また、公的機関が発信する情報についても、データ形式や品質、運用体制等に課題があり、データを入手できたとしても機械的に処理を行うことが難しく、利活用が十分に行えない背景がありました。
そこで、NERV防災アプリでは、災害や支援に特化したデータフォーマットを作成し、クライシスマッピングによって情報を収集する試みを行うこととしました。
このプロジェクトが社会にどのような影響を与え、どのように役立つのか、価値があるのか、私たちにとっても未知であり、実験的な側面もあります。もしかしたらうまく機能しないということも十分に考えられますが、ただ、私たちは、ユーザー同士のネットワークによって情報伝達のあり方を変えられるのでないかという期待も持っています。
※ 表示しているマップはサンプルです。実際の情報とは異なる場合があります。
クライシスマッピングは始まったばかりで、ほとんどの情報が未記入の状態です。高品質な情報を作るには、ユーザーネットワークが非常に大切です。ぜひお近くのトイレや公園、公共施設等を日頃からマッピングしていただけたらと思います。特にトイレ情報は、バリアフリー対応やオストメイト(ストーマ=腹部に造設された排泄口/人工肛門・人工膀胱を使用している方)対応かどうか、必要としている人にはとても重要な情報です。
アプリがこの5年間、進化を続けてきたように、これから何年かかけて未成熟のクライシスマッピングレイヤーを私たちと一緒に育てていただけましたら幸いです。
強震モニタレイヤーは、防災科研が運用する強震観測網(強い揺れを記録するための地震計ネットワーク)によって観測された日本全国の今現在の揺れをリアルタイム震度として表示する機能です。緊急地震速報(予報)が発表された場合には、緊急地震速報の予想震度やP波・S波の伝播状況推定図と強震モニタレイヤーの情報を自動的に統合して表示します。
揺れ検知通知を有効にすると、地震と思われる変化を検知した場合にプッシュ通知を受け取ることができます。緊急地震速報が発表されていない地震についても検出して通知できるケースがあります。なお検知手法は完全ではないため、誤検知で通知が送信される場合があることをご留意ください。
この取り組みは、国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下、「防災科研」)、ゲヒルン株式会社、株式会社TBSテレビ、TBS・JNN NEWS DIG合同会社の4者が締結した「強震モニタデータの利活用に関する共同研究実施計画」に基づいて、2023年2月から実験的に実装が行われ、「強震モニタデータ利活用に関する相互協力協定」により一般ユーザーにも提供を開始したものです。NERV専用回線を防災科研に敷設し、防災科研から配信を受けた情報をゲヒルンがNERV防災アプリ向けに独自に処理を行って配信しています。防災科研が提供しているWebサービスの「強震モニタ」とは別のサービスであることにご留意ください。
アプリのインターフェイスをユーザーに合わせて調整できるようになりました。色覚特性(※1)に合わせた配色、視覚過敏(※2)やロービジョンに合わせたコントラスト、文字サイズや文字の太さの調整、ボイスオーバーに最適化したレイアウトを設定できます。
※1. 色覚特性とは目の特性のひとつで、色を識別する視細胞(錐体細胞)の認識・識別が多数派と異なるタイプのことを指します。C型(一般色覚)、P/D型(赤/緑色覚異常)、T型(青色覚異常)、A型(全色覚異常)があります。
※2. 視覚過敏とは目の感覚過敏のことで、明るさ・色に対する過敏があります。太陽の光が眩しくて目を開けていられなかったり、原色など特定の色や組み合わせによって直視できないなどの症状があります。
私たちはこの数年、情報のアクセシビリティというテーマに取り組んできました。私たちの言うアクセシビリティとは、誰もが自分に合った手段や形式で情報にアクセスできることを意味します。
これまで、色覚・視覚・聴覚のそれぞれ一つだけに頼らない情報の伝え方を探してきました。色だけに頼らず文字でも伝えること、文字だけに頼らず音声でも伝えることなど、最大限の注意を払っています。
言語の壁もアクセシビリティの問題の一つです。2021年のアップデートは、より多くの方が情報にアクセスできるよう英語の対応に取り組みました。そして2022年は、視覚・色覚・聴覚での情報伝達をさらにアクセシブルにできるよう開発に取り組みました。
これまでのダークテーマ基調のインターフェイスに加えて、新たにライトテーマ基調のデザインを選択できるようになりました。視認性が高く、爽やかで、美しい配色を目指しました。アプリ内のすべての画面の配色を新たに設計し直したほか、シン・テーマのために、地図システム、画像生成エンジン、ウィジェットなど、あらゆるコンポーネントを再実装しました。
ほとんどの人に適合する一般色覚の「C型色覚」、赤と緑が見分けにくい「P型・D型色覚」、青と黄色が見分けにくい「T型色覚」のそれぞれの色覚型に最適化した配色を選択できるようにしました。
コントラスト(表示する色の濃淡)を「低い」「標準」「高い」の3種類から選択できるようにしました。「低い」を設定すると刺激が少ない淡い表示になり、「高い」を設定すると枠や文字がはっきりと表示されます。
文字の大きさ(フォントサイズ)と文字の太さ(フォントウェイト)をユーザーが選択できるようにしました。文字の大きさは、標準より2段階小さく、標準より4段階大きくできるようにしています。文字の太さは、「標準」「太い」「さらに太い」の3種類から選択できます。お好みの文字サイズ・太さに調整することで、気象情報や天気概況などの画面がこれまで以上に読みやすくなります。
ボイスオーバー(VoiceOver)やトークバック(TalkBack)を使用しているユーザー向けに、「スクリーンリーダー用レイアウト」を設定できるようになりました。この機能をオンにした場合、アプリ内の地図を省略し、スクリーンリーダーでタッチしやすいレイアウトに変更します。また、読み上げる内容も聴覚伝達に適した内容になっています。
たとえば、ホーム画面のアメダス部分をタップしたときには「今の天気は晴れ、気温は23.6度、1時間降水量は0.0ミリ、湿度は71パーセント」、天気予報タブを表示した際には「今日はくもり一時雨の予報です」「今日の最高気温は32度、最低気温は26度となる見込みです」などと読み上げます。
緊急地震速報とリアルタイム震度を統合して表示。
現在地の予想震度と主要動到達までのカウントダウンを表示します。
現在地に対して複数の緊急地震速報が出されている場合には、自動的に情報を統合して表示します。
震度速報、震源に関する情報、震源・震度情報、推計震度分布図を統合して表示。
津波警報・注意報、各地の満潮時刻・津波到達予想時刻に関する情報、津波観測に関する情報、沖合の津波観測に関する情報を自動的に統合して表示。
津波警報
津波注意報
噴火警報・予報、噴火速報、降灰予報を統合して表示。
15時間先までの予報を確認。
気象特別警報・警報・注意報を表示。
注意報が発表されている場合
警報が発表されている場合
特別警報が発表されている場合
大雨による災害の危険度を確認。
全国の河川水位と指定河川洪水予報、洪水キキクルを統合して表示。
5日先までの台風解析・予報情報、全般台風情報を統合して表示。
日本周辺域の3日分の実況天気図と、24時間予想図、48時間予想図を表示。
気象庁の呼びかけと天気図を統合して表示。
日の出/日の入り時刻、天気予報、週間天気予報、3時間毎の時系列予報、天気分布予報、天気概況を統合して表示。
5km四方の細かさで予報した翌日24時までの「天気」「気温」「降水量」「降雪量」の情報と、地域時系列予報の風向・風速を統合して表示。
気温
降水
10分毎に観測している気温、降水量、風速、積雪深を表示。
アメダス 気温
アメダス 雨
アメダス 風
「雷ナウキャスト」(10分毎更新)と「雷監視システム(LIDEN)」(1分毎更新)のデータを統合して表示。
雷の激しさや、雲放電および対地放電(落雷)の状況をリアルタイムに更新します。
約5km四方の細かさで推定・予報した降雪量と積雪深のデータ(「解析積雪深・解析降雪量」、「降雪短時間予報」)を自動的に統合して表示。
竜巻注意情報を表示。
国民保護情報は、我が国に対する武力攻撃やテロが迫っている、または発生した時に国民の生命や財産を守るため、関係する対象地域にいる利用者に対してプッシュ通知を送ります。
※ 重大な通知を受信するには現在地の許可設定が必要です。
ホーム画面には、その時その場所で必要な情報を表示します。たとえば、地震があったときには、ホーム画面のパネルに自動的に地震情報が表示されます。同時に気象警報や土砂災害警戒情報が発表されているときも、情報の種類や経過時間、緊急度に応じてアプリが独自の優先度で情報を並び替えるため、災害時に刻一刻と変わる情報も、最新の情報を確認できます。
また、情報パネルは様々な防災気象情報を集約し、自動的に優先度を設定して順序を並び替える機能があります。特別警報や土砂災害警戒情報、津波警報など必要に応じて情報が並び替えられます。
情報パネルに表示されている各情報は、タップすることで詳細を表示することができます。タップ可能な項目には、情報の右側に小さく「>」が表示されています。
日本周辺に台風が接近している場合には、全国地点で台風進路予報が表示されます。
土砂災害の危険度が高くなっている場合には、地図が自動的に土砂キキクルに切り替わります。
情報パネルの下部には、常に最寄りのアメダス(地域気象観測システム)情報が表示されています。タップするとアメダスレイヤーに移動します。
タイムライン画面では、過去72時間の事象が新しいものを先頭にして時系列に並んでいます。気象警報がいつ発表されて、いつ解除されたのかわかります。また、気象状況が悪化しているときには、気象情報や竜巻注意情報、土砂災害警戒情報、記録的短時間大雨情報などが相次いで発表されるケースもあり、そうした場合にタイムライン画面を見ることで状況が差し迫っていることを確認できます。
ホーム画面の情報パネルと同じく、タップ可能な項目には、情報の右側に小さく「>」が表示されています。
端末の位置情報、防災情報の種類、緊急度等によって、通知音やバイブレーションを行わない静かな通知や、通常の通知、重大な通知を送り分けています。緊急度が高くない場合にはユーザーを邪魔しません。しかし、緊急度の高い情報では「重大な通知」でユーザーに危険が迫っていることを知らせます。緊急地震速報(警報)や津波警報などの通知はマナーモードやおやすみモードに設定中でも強制的に鳴動します。
※重大な通知が不要な場合は
[iPhone] iOSの設定画面から重大な通知を無効にできます。
[Android]Androidの設定画面(通知設定)から、「サイレントモードの例外」をOFFにすることで鳴動しなくなります。(Android 9.0 以降)
雨雲レーダーや天気予報をホーム画面に。
iOS 16以降ではロック画面にもウィジェットを追加できます。
原則として取得した位置情報・登録地域の情報は、防災情報の表示とプッシュ通知の送信にのみ使用します。アプリからサーバーに送信される位置情報は、アプリ内(クライアント側)で予め区域コードあるいはメッシュコードに変換してから、そのコードのみを送信するようになっています。つまり、ユーザーの詳細な位置座標を外部に送信しません。
このアプリの位置情報の取得設定を「常に許可」にした場合、アプリは定期的に位置情報を取得しますが、常時位置情報を取得しているわけではなく、バッテリーの消費はごくわずかです。また、「低電力モード」が有効な場合には、電力消費を抑えるために位置情報を更新しなくなります。
機能の追加・品質向上に関するご要望やご感想については、App Store あるいは Google Play Storeのレビュー機能をご利用ください。※お問い合わせフォームからご要望をお寄せいただきましても、ご回答差し上げない場合もございますことをご了承ください。